寺坂棚田(てらさかたなだ)は、埼玉県内最大級の棚田と言われ、秩父盆地の東部、横瀬川(荒川支流)とその支流曽沢川(そざわがわ)との合流点に位置します。標高は230m~270mあり、東西400m、南北250mにわたり田畑が広がり、全体面積約5.2haのうち約4haが水田(約250枚)として利用されています。正面には雄大な武甲山を望む展望の場でもあります。
かつては、農業従事者の高齢化や後継者不足などにより、大部分が耕作放棄地となって荒れ果てていました。その状況下、平成13年から地元農家が中心となって、地域資源である棚田を長期的に保存・活用しようと団体を組織し、都市住民の稲作体験や棚田オーナー制度等を始めとした様々な事業を行い、棚田の保全管理に努めています。
2022年2月には、農林水産省が選定する「つなぐ棚田遺産~ふるさとの誇りを未来へ~」に埼玉県で唯一選ばれました。
都会では味わえない幻想空間 かがり火と星空と楽器の協演
一夜限りのイベント。寺坂棚田に携わる方々が、より棚田を親しむイベントとして平成19年から実施。夕方から夜にかけて移りゆく風景を約500個のかがり火を見ながら過ごせるイベント。都会では味わうことのできない、ゆっくりした時間をお過ごしください。
田んぼでのイベントですので、長袖、長ズボン、ライト等の持参をおすすめします。
里山の畔に咲く彼岸花 懐かしい初秋のひととき
県内最大級の棚田で、武甲山を背景に、黄金の稲穂、畦に咲く約200万球の朱色の彼岸花、はぜ掛け、秋の虫の鳴き声、棚田のノンビリとした風景を楽しんで頂けます。棚田を守り続ける方々の温かい心を感じ取りながら、ゆっくりとお過ごしください。
※今後、状況により中止となる場合もございます。
問合せ/ 横瀬町振興課 TEL:0494-25-0114
寺坂棚田保存会は、寺坂集落協定、寺坂棚田学校、寺坂棚田オーナーの会、寺坂ふれあい農園の4団体が合同で、自然や農業の重要性から、歴史と伝統ある寺坂棚田の将来に向けた保全を積極的に行うことを目的とした組織です。
寺坂棚田学校では、田起こしから収穫までの約10回の農作業を共同で行う生徒を募集しています。地元農家の方々が先生となり、一からお米づくりを指導してくれますので、安心してお米づくりが体験できます。
寺坂棚田オーナー会では、田植えから稲刈りまで全ての行程のお米づくりを行うオーナーを募集しています。共同による農具の貸出しも行っていますので、本格的なお米づくりが楽しめます。